どの分野にとっても教育は重要。もちろん医療にとっても教育は非常に重要です。
北原病院グループでは、日本の医療の輸出産業化の一環として、「外国人医療者への医療教育」も行っています。
今回は、そんな北原病院グループの「医療教育」についてご紹介します。
前回の「医療」×「教育」-新人教育編-に引き続いて、ミッション1について。
「基礎研修をマスターせよ」
「科内研修にて自部署の業務をマスターせよ」
この2点を掲げました。
ミッション2、FINALは、救急外来の場面で、何か痛みや不安を抱えた方が、病院を訪れ、「この病院にかかってよかった!」と思っていただけるような、振る舞い、医療提供ができるということが、1年目のスタッフに求められる行動です。とてもハードルの高い課題です。
まず、基礎研修では、病院のありとあらゆる仕組みや考え方を学びます。
例えば、
法人にて行っている事業について
理念や方針、行動指針について
医療のありかたについて
イントラネットやカルテ、メールの使い方
など・・・
1年目のスタッフは、基礎研修で頭から湯気を出しながら、3日間の研修を過ごします。それが終わると、各部署へと配属になり、本格的に、臨床や実務に入るための経験をします。
例えば、
その部署のマニュアルについて
コストについて
医療についての知識・技術
礼節
などなど・・・
これらは、あくまでも、基礎中の基礎の研修です。そして、業務ができる様になる為の、覚えなくてはならない、項目の様なものです。
こういった知識を持った上で、まずは個人レベルで実践できねばなりません。またその上で、
1つのチームとして、素早く、迅速に対応できなければなりません。しかも、救急や日々の臨床の場面では、多くの方が一度にいらっしゃったり、各々重症度の異なる方がいらっしゃいます。
病院には、医師や看護師だけではなく、事務職や、施設管理、検査、リハビリ職など多くの職種が働いています。これらは、各々の養成過程で、その職種に併せた、カリキュラムを通して、資格を取得しています。救急のこと、病気のこと、接遇のことそれぞれの職種で、学んできたことにはバラつきがあります。
得意不得意はあってしかりです。
ただ、病院にいらっしゃる患者にとって、例えば、目の前にスタッフがいて、質問した際、「私は、専門が違うので。」と返されたらどういうおもいになるのか。「頭が痛くてどうにもなりません。」といった方に、背を向けて、カルテを書く。そんなことが、患者にとってどれだけ不快にさせるのか。
卒後研修は、こういった知識だけではない、”当たり前の”感覚を磨く為の研修でもあります。それは、職種は関係ないと考えています。不安を取り除く、痛みを取り除くのは、薬や注射、手術だけではなく、1人1人のスタッフがどう関わるかから始まります。
とってもシンプルなのですが、残念なことに、こういった当たり前の感覚を持つことが、医療の分野のスタッフにとっては、何故かハードルが高い。
みなさんも、病院でそんなご経験ありませんか?
この教育は病院にとって、とても重要で、難しい、そして、一番大切なことなのではないかと考えています。
次回は、いよいよ、ミッション2について。一番、もりだくさんで、1年目のスタッフが、劇的に変化するフェーズでした。では、また。