当NGOがプノンペンのJeremirh’s Hope にて手術を行った患者様の状態について、現地主治医のソクチャン先生よりお便りが届きました。
【3月に「弾丸摘出術」を行いました34歳男性】
この患者様は内戦状態だった幼少期に頭部に銃創を受け、その後頭部に残ったままの銃弾による痙攣に悩まされていました。薬で痙攣を完全にコントロールできなかった事もありますが、内戦の傷をずっと抱えたままでいることへの精神的苦痛が強く、摘出術を希望した次第です。術後は特に合併症の出現もなく、現在は痙攣も出現していないそう。彼の村では彼の回復に皆驚いているとのこと。彼の心のケアにも繋がったこと、とても嬉しく思います。
*写真は摘出した「弾丸」
【6月に「脳腫瘍摘出術」を行いました24歳女性】
幼少期より少しずつ増大した脳腫瘍により、麻痺症状が出現した患者様です。ゆっくりと増大し、その大きさは脳内の約2/3を占める程となっておりました。ソクチャン先生、本人、家族と数回渡る診察・相談を行い、摘出可能な時期を逃してしまうと今後手術が難しくなり死を待つしかなくなるという事から、最終的に家族が希望し手術を行う事となりました。術後の経過はゆっくりと進み、急性期を脱した頃、自宅に近いリハビリセンター(NGO運営)へ移りました。現在は自立歩行もできるようになり、能力もほぼ以前の状態に戻ったとの事。手術自体がとても難しかったこととまだ24歳と若い方であったため、手術の実施についてとても悩みましたが、ソクチャン先生からのお便りに、本当にうれしく感じました。
今度、是非写真を送ってもらいたいと思います。