カンボジア 「思いやりの医療」を学ぶ研修

活動報告

「ダイジョウブデスカ?」
真っ白な白衣に身を包んだカンボジア人研修生が、片言の日本語で対応する。
現在、30名の外国人研修生が、医療法人社団KNIの各施設にて日本式医療を学ぶ研修を行っている。彼らはカンボジアに来年開設する日本式の病院 ”Sunrise Japan Hospital” で働くカンボジア人達だ。

病院開設前に日本で研修を行う理由は、日本特有の「思いやりの医療」を学ぶため。
医療知識や技術も確かに必要だが、「患者さんの目線で物事を考える」、「次の人の事を考える」、「次の行動を予測して、チームで協力しながら動く」など、今までのそれらを教わってこなかった彼らにとっては、最も重要な研修である。

最初は日本人の仕事に対する厳しい姿勢に戸惑いを感じていた彼らも、今では少しずつその考え方を理解してくれるようになっている。カンボジアは日本と同じ仏教国であるため、一度身に付いてしまえば、意外にすんなりと入るのかもしれない。

「ゴミが落ちてたら拾う」「洗面台が汚れていたら拭く」
医療者でなくても出来る事は、気づいた人が行う。例え医師でも特別扱いはない。
命を扱う職業人としての自覚も、こういった当たり前の事の上に成り立つ。
それが医療法人社団KNIの考え方だ。

職種によっては11月末で帰国となる研修生もいる。
折り返し地点を越えた研修生達の目が、より真剣になって来たのを感じる今日この頃。
言葉や文化の壁はあるが、研修生には日本滞在中、日本人スタッフの背中を見てより多くの事を学んで欲しい。
2015-09-16 22.50.40