「日本の医療を輸出産業にする」。今では国策として聞くことが多くなった言葉ですが、八王子の北原国際病院(当時、北原国際病院)は設立当初の1995年から病院の理念として掲げています。
医療のない国、まだ整っていない途上国に自国で完成した医療システムを輸出し、途上国の医療の発展を助ける。医療の国際化とは医療先進国の役割です。
また、少子高齢化が進み現行の医療システムは崩壊寸前、このままでは国内の医療・社会が崩壊してしまう、そんな危機的状況におかれた日本。医療を収益を生み出す産業にすることは日本の医療・社会を守ることにもつながります。
北原国際病院には現在、30人のカンボジア人が研修に来ています。彼らは、北原病院と、日揮株式会社、産業革新機構が作った合弁会社が、カンボジアに開院する日本式の病院「Sunrise Japan Hospital」のスターティングメンバーです。彼らは北原病院で半年の研修を終えた後、カンボジアの病院で、日本式のハイクオリティな医療を市民に提供し、カンボジアの医療を牽引していきます。日本の医療の輸出産業はすでに始まっています。