地域資源?
健康寿命の延伸?
あまり繋がりのない言葉のように見えるかもしれません。
私たちは地域資源を活用した新しい医療の取り組みとして、宮城県東松島市にてまちづくりを進めています。ここ東松島は宮城県仙台市の北東にあり、東の石巻市はベッドタウンとしての機能を持っています。また南には太平洋を望み、特別名勝「松島」の一角でもあります。
みなさんご存じかと思いますが、そんな素敵なまちに、2011年3月11日。震災は突然にやってきました。津波は一瞬にしてまちをのみ込み、まちを壊し、人を壊し、人生をも変えてしまいました。
東松島市には野蒜地区という場所があります。津波はその地区の地域医療の核を担っていた、クリニックを流し、震災後は無医村の状態となってしまいました。
震災後、医療法人KNIのスタッフは、できる限りの物資を詰め込んで東北の各地を巡り、震災後の現状を見てきました。まちは崩壊し、人が住んでた形跡がないぐらいの光景、スタッフは皆、息をのみました。
そして、同時に、こう考えました。
私たちは今何をすべきなのだろうと。
医療物資の援助やボランティアでは、一時的な支援となってしまいます。もちろんボランティアは震災直後、多くの助けになりました。ただ、ボランティアを受ける側の住民の人々やまちは、これを受け続けることによって、主体的な復興への意欲や行動を奪われる懸念もありました。
「そこに住む人々が本当に幸せになる復興とは何か。」
「一時的な援助ではない活動は何か。」
その一つの答えが「医療をツールとしたまちづくり」でした。
これまで八王子で培ってきたまちづくりを通し、私たちの強みである医療、そして良く生きること全てを医療と捉えてきたからこそできる人の復興やまちの復興といった「ソフト面の復興」を、地域住民の皆さんと一緒にできないかと考え、それに同意して下さった地域の皆様より招致頂き、本格的に活動を開始致しました。
まずは、拠点となるクリニックの開設。
仮設診療所であること、木造のクリニックであること。
ところ変われば、ルールも違い、右往左往することも多々あり…。
そんなこんなを乗り越えて、こんな素敵なクリニックになりました。
木の香りが漂う、とても素敵な空間で、ともに東松島市の復興に携わる、東松島市、住友林業様より、土地と、建物を無償貸与頂きました。
一休みする方、クリニックの中でお絵かきするちびっこ、みなさん好きなように過ごされていきます。
そして、合わせて、東松島のこの土地でできる、底力をUPするような、自己治癒力を最大限に高めるような、そんなじぶんぢから増進プログラム、通称「北原ライフケアカレッジ」の開発を開始致しました。
「北原ライフケアカレッジ」とは…
この話題は、また次回に。
【東北ブログその2】