患者が患者を呼ぶ 病院は口コミが9割…!?

前回では、禁煙外来を始めたところまで書きました。
最初はぽつりぽつりとしか患者さんもいらっしゃいませんでしたが、
「会社の同僚から聞いて・・・」
「家族にすすめられて・・・」
という感じで少しずつ増えてきました。

どんなにフリーペーパーに載せようが、ポスターを貼ろうが、口コミにはかないませんね。これは日本の病院でも同じだと思います。
ここでまた我々のクリニックの強みがまたひとつ分かりました(自画自賛多くてスミマセン。笑)。それは、診療科が複数あり、しかもそれぞれが上海という土地にすごくマッチしている、ということです。

まず、院長は小児科医。
前回も述べたように上海には子連れの若い駐在員家族が多く、大きな日本人学校が2校あります。それだけ小児科の需要は高いわけです。若いご両親が心配するのは予防接種やアレルギー、発達のことなどですが、予防接種やアレルギーはこれまた院長の専門ですし、発達障害については臨床心理士が検査からカウンセリングまで対応できます。働く大人に多いうつ症状ももちろん心理士がカウンセリングし、処方が必要な場合は日本から定期的に診察にくる精神科医の診察を受けることができます。
院長は大人の内科も診ますので、子どもの予防接種で来院⇒「他の家の子より言葉が遅れているような気がする・・・検査してもらおうかしら」⇒「そういえば私も風邪気味だから診てもらおう」⇒「あら禁煙外来やってるの、夫を連れてこよう」という流れで、最終的に家族全員のかかりつけになる、というパターンがとても多かったです。
そして、日本人社会での奥様方の口コミネットワークはすごかったです。
院長が赴任して1ヶ月もしないうちに、レストランで「あそこの先生やイイ。優しいし、説明が分かりやすい。●●大学卒だし。」という日本人マダムの会話を耳にしましたから。

マーケティングやら宣伝やら色々と試みましたが、一番効果的なのは患者様ひとりひとりに丁寧に対応する、ということなんだと気づいたまる子でした。

【海外プロジェクトブログその5】