はじめまして、スタッフのフクです。
このブログでは、医療の国際展開の舞台裏と題して、私たちの経験や思いを皆様にお伝えしていきたいと思います。
今回のテーマはカンボジアプロジェクト立ち上げ記です。
私たちは2008年春頃から、海外展開の足がかりをつかもうと 、既に関係が出来ていた中国や、メデイカルツーリズムで名高いタイなどへの視察旅行を開始していました。
その中で、海外で医療ビジネスを手がけたいという人物と知り合い、その方から「カンボジアは面白いですよ。カンボジアに行ったら、イメージが変わりますよ」というカンボジア訪問の勧めがありました。
実はこの時、トップの北原は10年ほど前にプライベートでカンボジア訪問歴があり、そのイメージからは「とても脳外科医療が出来るインフラはないだろう」と思っていたそうです。
しかしせっかくの誘いの言葉もあり、またタイなど医療ビジネス先進国は既得権益があり進出が容易ではないと実感していたこと、カンボジアの経済発展状況への興味などから、直感的にカンボジア出張を決めたのです。
実際に訪問してみると、視察の3日間のうち2日間が、カンボジアで最も盛大なイベントの一つ、プチュンバン(お盆)と重なる連休でアポイントがろくにとれていない状況であったり、ドライバーや通訳も不慣れで目的地にたどり着けなかったりと、今振り返れば信じられないようなドタバタ劇。
しかしこのような中でも、何とかアポイントがとれた医療機関の視察をし、それ以外の時間で一般人を装って病院や大学の敷地に足を踏み入れ、市内めぐりを通してカンボジアの経済発展ぶりを目の当たりにし…。
当初の「医療機関の視察」という目的の全ては果たせませんでしたが、カンボジアに基本的なインフラが整いつつあること、そしてその経済発展ぶりなどを確認し「この国で医療ビジネスが出来る」という直感と確信を得て視察旅行が終わりました。
当初は「カンボジアではとても無理だろう」と思っていました。
ひょっとすると、カンボジア視察は時間の無駄に終わるかもしれませんでした。
しかし、貪欲な好奇心と知識欲を持ち、常に行動を起こすことでチャンスに巡り会えるということを、この出来事で実感することが出来ました。
視察一ヶ月後には、脳神経外科を柱とする総合病院や教育など、現在のプロジェクトとほぼ同じ構想のプロジェクト提案書の草案が完成します。
今に続くカンボジアプロジェクトは、こうして始まったのです。
【カンボジアプロジェクト立ち上げ記その1】