「新しい医療」って??
少子高齢化が進み、「日本の医療保険制度は崩壊の危機に直面している」と叫ばれるいま、わたしたち”Join”は医療というものを根本的に見直す必要があると考えています。
そもそも医療って何でしょう?病院だけが医療でしょうか?
病院の中で、医師が診察をしたり、処方・検査をしたり…、それだけが医療なのでしょうか。
いま病院の中で提供されている「医療」だけでは、日本の医療崩壊、人々の生活問題、地域社会の問題は解決できなくなってきています。
「医療とはわたしたちの健康でしあわせな暮らしを支える、全てのもの」
そんなふうに考えてみると、人々の生活そのものが医療であり、まち全体が医療を提供できる場所になります。
「医療」とは病院で病気を治すことだけではありません。
患者さんの病気を完治させ、社会復帰をしてもらうこと、もう一度社会の一員として充実した<生>を取り戻してもらうこと、そのために最善のサポート態勢を提供すること。それら全てを含めたものが「医療」であり、その新しい「医療」の実現に向けて、既存制度にはないサービスを創り、仕組みを創り、地域、そして社会システムを構築していく、それが新しい医療のあり方だと考えています。
このような本来あるべき、新しい医療のあり方について考え、そして実践している企業、研究機関、医療機関および個人の方々を結びつける場、発信する場として“Join”を発足する事になりました。 どうぞよろしくお願い致します。
新しい「医療」のあり方について、”Join”では3つのカテゴリに分けて考えております。
まちが病院になる
~医療のまちづくり~
「医療」は病院だけが提供するものではなく、まちに住んで、働いて、食べて、楽しんで…私たちの健康を作っていること全てが「医療」であり、その生活を過ごす「まち」全てが医療を提供しているのです。
診療や薬だけに頼らない、総合生活産業としての「医療」モデルを発展させ、そして新たな「医療」概念の創り出すことにより、雇用の拡大や住んでいるだけで“健康”になれるまちづくりを目指します。
事故や病気で後遺症を持たれた方に対して就労支援を進めていくのも医療
地域の教育のあり方を変えていくのも医療
安心・安全な食べ物を提供するのも医療
医師が病院で提供できる医療など、全体からしてみたらほんの一握りなのではないでしょうか。そして、そうした「医療」を軸に総合的に経済をまわす仕組みを考え、良循環をつくるためのチャレンジがいま、はじまっています。
これからの「医療」の、日本企業の技術力の「原動力」に
~デジタルホスピタル~
「病院のロボット化」「理想の病院を日本の技術力で創り出す」そう聞いて、どんなイメージが湧くでしょうか。
例えば、患者がどこにいて、どんな状態なのかを病院(建物)そのものが認識する。そして、患者がなかなか眠れない場合、気付かれないように自動で空調を調整して、眠れるようにする。あるいは、照明や音響、香りなどを制御したり、自動診断機能や遠隔診療システムなどで究極の効率化・適正化された治療を実現させる。
こうしたデジタルホスピタルを実現するためには、数多くの企業の技術を結集しなければならない。
数多くの企業の技術やノウハウを集結し、世界に打って出るモデルを作る。これからは、1社の企業の努力によって勝ち抜ける時代ではないでしょう。一つの大きなテーマに対して、複数の企業の力を結集させる必要があります。“デジタルホスピタル”は、そのための大きな原動力になる。
人がいかに良く生きて、死ぬか。人の生活のすべての過程を総合的にプロデュースするのが医療。だからこそ、医療は本来、あらゆる産業と関係がある。医療こそ、あらゆる産業と有機的に結び付くことができる。
“デジタルホスピタル”プロジェクトで、企業と病院がタッグを組んでいくことで、これからの「医療」の原動力に、そして、日本企業の技術力の原動力になるでしょう。それは、あらゆる産業の構図を変えていく可能性も秘めています。
まちに、世界に広がる総合生活産業としての「医療」
~医療の国際展開~
また、舞台は海外へも広がっていきます。そもそも日本は、世界一の長寿国。
世界的に見てもレベルの高い、医療技術大国です。それなら自動車や電化製品のように、世界中で売っていけばいい。海外に日本の病院をつくり、お金をもらって高度な医療を提供していけば日本も潤うし、現地の人だって喜んでくれます。医療が外貨を獲得できる産業に変われば、政府も積極的に投資しようとするでしょう。医療費が増え、医療の崩壊も止められます。
総合生活産業としての「医療」を考えると、病院の進出に伴って多くの産業が持ち込まれることになります。日本式医療のパッケージ輸出が、一国の発展を丸ごと請け負うような形になる。それが私達にとっての「医療の輸出産業化」なのです。
医療は単体ではなくシステムで輸出して相手国の社会開発に貢献し、利益は周辺産業を含むシステム全体で上げていく。医療を軸としてさまざまな産業がパッケージで参入していく。
保険業はもちろんのこと、環境関連産業や医薬品や医療機器産業、教育関連産業、建設産業、IT産業、サービス産業、流通産業、医療の廃棄物処理産業等々、日本の高品質の製品・技術・システム・サービス・コンテンツを海外に持ち込むことで、相手国の健全な発展を後押しできると信じています。
Joinにこめた想い
~いちばん治さなくちゃいけないのは、医療の世界でした~
もう病院はいままでと同じことをしていてはダメだと思います。治療だけでは救われない患者さん。かかりつけの病院が閉鎖して途方にくれる患者さん。過酷な労働を強いられている医師や看護師。苦しんでいる人たちが、いっぱいいる。いちばん治さなければいけないのは、医療の世界でした。
「医療」は総合生活産業。
病院で行なわれることだけを考えていれば良いのではなく、この社会にあるすべての課題解決を試みなければならない。いまその時を迎えているのです。
いまここで、動き出しているプロジェクトが、一人でも多くの人を・まちを・国を助けることにつながれば。そして、ひとつひとつは小さくても、同じ志をもったひとたち、団体、企業、そして病院が、「つながる」ことができれば、やがてそのパワーは大きなうねりとなるかもしれません。
大きなうねりとなった時には、凄いエネルギーを持った形となっています。一瞬にして世の中を覆うような変化が起こるかもしれません。そんな未来を創り出す・可能性を生み出す場所をつくりたいと考え、“Join”を開設することにしました。このサイトに足を運んでくださった皆さんに感謝いたします。
そして、同じ志をもつ皆さんと一緒に“Join”を育て上げたいと思います。いままで、だれにも、どの病院にも、できなかったことを。