NHK特報首都圏でサンライズジャパンホスピタルについて紹介されました

メディカルツーリズムとは全く異なるアウトバウンド型の医療輸出

%e5%a4%96%e8%a6%b312月16日にNHKの特報首都圏で紹介されたサンライズジャパンホスピタル。この病院は同番組で紹介されていたタイのバンコク病院グループが運営する病院とは全く異なるコンセプトで運営されている。

バンコク病院グループの行っている医療は、いわゆるメディカルツーリズムと言われる業態である。メディカルツーリズムはベトナムやシンガポール、最近は日本でも一部、行われている新興国、途上国の富裕層を自国に呼び込み高額な医療を提供するビジネスモデルだ。北原グループの理事長 北原茂実は「メディカルツーリズムは、提供する国も提供される国も医療格差を広げる危険性をはらんでいる」という。

メディカルツーリズムが何を引き起こすかは、タイとカンボジアの状況を見れば明らかだ。実際、カンボジアでは、病気になった富裕層は高額の医療費を支払いタイやシンガポールに医療渡航している。一方、お金のない人達は、国立病院の前で医療を受けられずに死んでいる。カンボジアでは年間30万人が国外で医療を受けており、富裕層が病気になると、本来、カンボジア国内で使われるはずの医療費が国外に流出してしまっている。つまり、タイがメディカルツーリズムを展開したことで、カンボジアの医療の発展が妨げられているのだ。また、その影響はタイ国内にも出ている。高給を支払うバンコク病院には優秀な医療者が集まっている。逆にいうと、バンコク病院グループ以外の病院の医療者の質は低い状況だ。タイ国内でも高額な医療を提供するバンコクホスピタルを受診できる人は一部の富裕層のみで、95%のタイ国民がかかる病院の医療者の質は落ち適切な医療が受けられない状態だ。

%e9%96%8b%e9%99%a2%e5%bc%8f%e5%85%b8%e7%90%86%e4%ba%8b%e9%95%b72そこで北原は医療の輸出は、アウトバウンド型で進めるべきだと考えている。アウトバウンド型の医療輸出とは、現地に入り込み、教育システム、ITシステム、建築、食の流通など医療に関わる全てのものをその国に適切な形で再構築し、公平な医療提供システムを持った地産地消の医療を作り出すことを目的としており、カンボジアでそれを進めてきた。サンライズジャパンホスピタルが行っている医療はまさにアウトバウンド型の医療輸出であり、明らかにタイが行っているメディカルツーリズムとは異なる。サンライズジャパンホスピタルが目指しているのは医療の発展と人材教育で、医療を通じた社会開発である。

北原グループのコンセプト

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サンライズジャパンホスピタル