「何でも屋」、右腕はドライバー!

カンボジアでのFS調査プロジェクトがいよいよ開始。

それまでは数日の短期出張しかしてきておらず、カンボジアに現地オフィスや宿泊所など、拠点となる場所はありません。開始までにすることは山積みです。

まずは大急ぎで調査チームを編成。
今回のFS調査の成果物(調査レポート)は全文英語での執筆が求められていたこともあり、調査チームメンバーは、日本人は勿論ですが、タイ、バングラデイシュ、パキスタンなど外国籍の専門家も含まれた国籍混合チームとなりました。
その中での私の役割は、カンボジア現地での事務裏方、調整役、すなわち何でも屋。
勿論一番大変で責任が重いのは調査・執筆チームですが、何でも屋も「忙しさ」では負けていませんでした。電話や各種事務用品の購入と管理、ドライバー手配、各種アポイント取得、領収書の取得と整理、ワーキングレポートの管理、宿泊ホテルでの盗難疑惑事件でホテル変更なんてこともありました。

時に体が一つでは足りない!こともありましたが、そんなときに大活躍してくれたのが、カンボジア出張が始まった初期からお馴染みのカンボジア人ドライバー、M さんでした。
通常のドライバー業務は勿論、買い物やお使い、簡単なクメール語–英語通訳など、本当に様々な業務を担い、「何でも屋」の私の頼もしい右腕になってくれました。

そんなM さんは、二人の娘さんのお父さん。
以前はタバコ関係の工場で働いていたそうですが、体調を崩して退職。ローンを組んで車を購入してドライバーの仕事を始めたものの、思うように固定客が得られなかったり車を盗まれたりと苦労の日々。それでも、年頃の娘さんたちには是非大学を卒業して欲しいと一生懸命お客を探していて、私たちと出会いました。
当初は1− 2ヶ月に一度、ほんの数日の仕事だったのが、この調査プロジェクトでは3ヶ月の専属ドライバーに。そしてその後、カンボジア現地にオフィスやクリニックが出来た現在も、M さんは私たちと働いてくださっています。
真面目に誠実に仕事をしていれば結果がついてくるということを、M さんの姿を見て私も学ぶことが出来ました。

日本、カンボジア・・・プロジェクトチームの輪は確実に広がっています。
直接プロジェクトを推進するスタッフは勿論、裏方、サポートスタッフも一人一人が本当にしっかりと、与えられたミッション以上の仕事に取り組んできてくれたからこそ、プロジェクトの今の姿があるのだと思います。
一つ一つの出会いと人を大切にしながら、今後も歩んでいきたいと思います。

【カンボジアプロジェクト立ち上げ記その5】